産経ニュース

【東日本大震災7年】群馬県内各地で追悼行事 被災地へそれぞれの祈り

地方 地方

記事詳細

更新

【東日本大震災7年】
群馬県内各地で追悼行事 被災地へそれぞれの祈り

 2万人を超える犠牲者を出した東日本大震災は11日、発生から7年を迎えた。前橋や高崎、太田など県内各地でも追悼行事が行われ、午後2時46分、東北方面に向かってそれぞれが祈りをささげた。

 震災からの復興を目指し、被災地のカキを提供する「復興支援 出張牡蠣(かき)小屋」を開催中のイオンモール高崎(高崎市棟高町)では、来店者が震災時刻に合わせ、1分間黙祷(もくとう)した。

 出張牡蠣小屋は、期間限定開催。被災地の養殖カキの風評被害を払拭しようと、宮城県石巻市から仕入れている。店長の中村将志さん(26)は、「石巻市のカキ養殖業者は、まだ震災前の状態まで回復できていない。東北の復興の役に立ちたい」と語る。

 父と来店した玉村町の会社員、木暮辰三さん(57)は、7年前、仙台市で震災に遭い、20日間の避難生活を強いられた。木暮さんは、「私と連絡が取れず心配させてしまった父と、大変だった当時のことを思い出しながらカキをたっぷり食べた」と話した。

 一方、前橋市の前橋文学館では、福島県出身の詩人、和合亮一さんの作品の朗読会が行われた。福島で津波、放射能、風評といった何重もの苦しみに向き合う日々を実況中継さながらにつづった「詩の礫」の作品を中心に、萩原朔美館長らが朗読。約20人の市民らが聞き入り、涙を流す人もいた。

 前橋市の主婦、田子智代さん(56)は、「朗読を聞き、福島で暮らしたかったけど、暮らせなかった人たちの思いに少し近づけた気がする。穏やかにみんなが過ごせるよう願うばかり」と話し、大泉町の70代女性は「7年は過ぎるとあっという間だけど、昨日のことのように思い出す。少しでも自分のできることをやれれば」と語った。

 太田市西長岡町では、東京電力福島第1原発事故の影響で福島県浪江町から太田市に避難してきたシンガー・ソングライター、牛来(ごらい)美佳さん(32)が、復興支援コンサート「長岡寺ライブ」を実施。避難当時の服装で、故郷への思いを込めた「いつかまた浪江の空を」など2曲を約200人の前で披露した。

 歌声を聴いた伊勢崎市の無職、永井五十六さん(75)は「素晴らしかった。震災は起きてもしようがないが、7年前のことは忘れてはいけないと、つくづく感じた」と話した。