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【東日本大震災7年】戻りたいが…避難者、心境複雑 東雲住宅で最後の追悼集会 東京

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【東日本大震災7年】
戻りたいが…避難者、心境複雑 東雲住宅で最後の追悼集会 東京

 東日本大震災は11日、発生から7年。都内でも犠牲者の追悼集会が開かれ、黙祷(もくとう)をささげたり、予想される首都直下地震に備えたりした。都によると、今なお都内の避難者は約5千人にのぼっており、被災地・被災者の支援は都民にとっても課題となっている。

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 福島県などからの避難者が住む江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」で追悼集会が開かれた。避難指示解除などで避難者は震災直後の1300人から半数以下の600人となり、今後も減少が予想されることから集会は今年が最後となる。参加者らは積み重ねた年月に思いをはせた。

 自宅が帰還困難区域で避難が続く人や、避難指示が解除され来年3月までに住宅を出なければならず、転居先が決まっていない人など課題も少なくない。

 三沢宏造さん(75)=南相馬市=は「本音では故郷に戻りたい思いはある。お墓も気になる。だが、除染されても放射能は目に見えない。本当に戻れるのかジレンマがある」と苦しい胸の内を明かした。

 菅野洋子さん(76)=富岡町=は「(震災時には)70歳前で、少しは希望もあったが、7年たつと体力的にもつらい。笑いを絶やさないよう心がけ、前に進もうという気持ちもあるが、なかなか進めず堂々めぐりの日々」と話す。

 二俣公子さん(50)=同=は「気分的には7年たったと思えないが、(高校2年と中学2年に)成長した子供を見て7年たったと実感する」と振り返った。

 被災者でつくる「東雲の会」代表の藤田泰夫さん(65)=浪江町=は「ふるさとに帰る人、別の地域に移る人、東雲に残る人と、皆ばらばらになる。だが避難中に築いた固い絆を大事に、いつの日か新しく変わったふるさとで再会できることを楽しみに頑張る」と涙ながらに話した。