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東日本大震災7年 歳月は流れても…それぞれの想い 東北

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東日本大震災7年 歳月は流れても…それぞれの想い 東北

七十七銀行女川支店の慰霊碑で行われた追悼式では参列者151人が黙祷を捧げた=宮城県女川町(塔野岡剛撮影) 七十七銀行女川支店の慰霊碑で行われた追悼式では参列者151人が黙祷を捧げた=宮城県女川町(塔野岡剛撮影)

 参列したある行員は「事実を風化させず二度と同じ悲劇が繰り返されぬように、防災強化に取り組みたい」と神妙な面持ちで語った。 (塔野岡剛)

 ≪「健太はあそこにいない」≫

 「健太はあそこにいない。『慰霊碑』を建てて、銀行が震災を終わりにしてしまうことが怖い」

 午後2時46分。津波で七十七銀行女川支店の従業員だった長男、田村健太さん=当時(25)=を亡くした孝行さん(57)と、妻の弘美さん(55)。2人は遺族がつくった小さな「慰霊碑」の前で黙祷した。

 わずか、200メートルほどの距離。銀行での犠牲者を悼む碑が2つある。

 田村さんらは銀行が建てる碑に犠牲者の名前を刻むこと、当時業務中だったこと、屋上に逃げて犠牲になったこと-を記すよう求めた。かなわなかった。

 完成後、銀行の慰霊碑建立を知った。健太さんが生きた証しがほしいだけ。銀行の慰霊碑には足を運んでいない。運ぶつもりはない。慰霊碑だとも思わない。

 「今日は特別な日じゃない。私たちにとっては毎日があの日」。母は遺影の中、長男が巻くマフラーを身につけた。

 「健太の物に触れられなかったけど、使った方がいいのかなと思うようになった。これが7年の経過なのかな」 (林修太郎)

保存?解体?大槌旧庁舎

 岩手県大槌町の旧役場庁舎。10.7メートルの津波で、町長や職員約40人が落命した。同町の死者・行方不明者は1258人。犠牲者を悼み、遺族から聞き取りを行う「生きた証プロジェクト」が官民協働で進む。

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