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【老舗あり】静岡市駿河区丸子 丁子屋 とろろ汁一本の流儀

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【老舗あり】
静岡市駿河区丸子 丁子屋 とろろ汁一本の流儀

名物のとろろ汁を作る13代目の柴山馨さん=静岡市駿河区丸子(吉沢智美撮影) 名物のとろろ汁を作る13代目の柴山馨さん=静岡市駿河区丸子(吉沢智美撮影)

 また、昭和30年代までは天然の掘った自然薯を手に入れるため冬季だけの営業だったという。13代目の社長、柴山馨さん(64)は「当初は農業の片手間に看板を出していた。私が小さい頃は駄菓子屋もやっていた」と振り返る。

 旬の自然薯保存

 自然薯へのこだわりは、土台を作った12代目の父の教えがある。「食の安全」と「地域愛」。

 とろろ汁一本に精進を重ねる。使用する静岡県産の自然薯は、掛け合わせをしない自然のままの品種で、粘りが滑らかで滋味豊かな香りが特徴だという。カツオだしと代々受け継がれてきた自家製の白みそを合わせることで伝統のとろろ汁ができる。

 必要な自然薯は、先々代が始めた自然栽培からの生産を引き継ぐ。14代目の広行さん(39)も先代同様に栽培農家の元に通い、成長を見守った。栄養価が高い旬の時期に収穫し、1年分に当たる約12トンを巨大冷蔵庫で保存する。「安かろうではなく、食材の良さを感じてもらいたい」と生産者の思いを代弁する。

 日本の伝統継承

 シンボルのかやぶき屋根は「歌川広重の絵を本物にしよう」と昭和45年に12代目が移築。現在、40年ぶりの総ふき替え作業のため、4月までは見ることはできない。費用1千万円はクラウドファンディングで募った。また、移築50年を機に国の登録文化財申請の準備を進めている。

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