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【被災3県知事インタビュー】(中)宮城・村井知事 復興計画はソフト事業が鍵

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【被災3県知事インタビュー】
(中)宮城・村井知事 復興計画はソフト事業が鍵

 --東日本大震災から7年に思うことは

 「阪神大震災のときは国の特区制度もなく、財政支援も確立されていなかったので、いまだに神戸市や兵庫県は借金に苦しんでいる。東日本大震災ではほぼ、国で財政措置をしてくれた。復興は着実に進んでいると思うが、被災者目線で考えなければいけない。8千人弱が現在、仮設住宅での生活を余儀なくされている。被災者の方からまだ合格点をもらっていないのじゃないか」

 --県震災復興計画では、3年間の「発展期」の初年。手がけることは

 「2つある。ハード整備はめどがつき、平成32年度にほぼ終わる。しかし問題はソフト事業。被災者一人一人で状況は異なる。市町村、NPO、民間団体とうまく連携していく。被災者が『われわれは見捨てられない』という安心感を与えることが重要だ。もう1つは、国の支援がほぼ終わる33年度以降をどうするか、財源確保を含めて考えていくことが重要だ。1年ぐらいかけて検討し、残り2年で国と協議したい」

 --経済振興は

 「県内は仙台市を中心に第3次産業のウエートが高く、人口減少、少子高齢化の影響を受ける。復興需要が収まると同時にこれらは急激に進んでいく。観光施策もしっかりやるが、定住人口が増えていく施策を行う。ものづくり産業の誘致などを引き続きしっかりし、経済失速を抑えたい」

 --8千ベクレル以下の汚染廃棄物の試験焼却が仙南圏域で今月から始まる

 「まずは国が安全に燃やせるというレベルのものを早く減らす。その上でそれを超えるものをどうしたらいいのか、県内の首長と一緒に考えていく。あと1年もすると減少ペースが見えてくるので、次のステップの指定廃棄物処理を協議し、一歩一歩片付けていく。私が知事でいる間にめどはたて、次の方が苦労しないように引き継ぎたい」

 --2020年東京五輪・パラリンピックは復興五輪ともいわれている

 「日本サイドは復興五輪を旗印に誘致をしたが、肝心なのは他の国の人たちがどうとらえるかだ。政府のしかるべき人たちが発信し続けていくことが重要だ。県もホストタウン制度などを利用して、復興支援の感謝の気持ちや復興した姿を国内外に発信し、キャンプ地として選んでもらうよう努力する」 (聞き手 高梨美穂子)