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交通系ICカード普及のカギは回数券並みの割引? 関大生グループに懸賞論文優秀賞

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交通系ICカード普及のカギは回数券並みの割引? 関大生グループに懸賞論文優秀賞

 運輸交通や観光をテーマにした公益財団法人「関西交通経済研究センター」(大阪市西区)の懸賞論文の表彰式が、大阪市中央区で開かれた。関西圏は首都圏に比べ、交通系ICカードの利用が進んでおらず、優秀賞には、複数の鉄道に乗車できるIC定期券導入など、カードの関西圏での利用拡大に向けた提言をまとめた関西大社会安全学部の学生3人が輝いた。

 懸賞論文は、35歳未満の研究者や行政担当者らが対象。今回は11点の応募があり、外部委員による審査の結果、優秀賞と佳作がそれぞれ1点選ばれた。

 優秀賞を受賞したのは、安部誠治教授(公益事業論)ゼミ所属の3年、大江翔太さん、木村直輝さん、住吉一真さん=いずれも(21)=のグループ。

 また、佳作も同じゼミ所属で3年の井上裕貴(ゆうき)さん、伊豆蔵友貴(いずくら・ともき)さん、河本真於(まお)さん、栗山哲郎さん=いずれも(21)=の4人が取りまとめた「駅ホームにおける点字ブロックの改善に関する提案」が選ばれた。

 表彰式では賞状の授与などの後、優秀賞を受賞した論文を学生らが発表した。交通系ICカードは、首都圏で「Suica」などの利用率が約9割なのに対し、関西圏では5~7割にとどまっているとする調査結果を提示。その要因として「首都圏に比べ複数の鉄道事業者の路線を利用できる定期券が少ない上、割引率の高い切符が定着しており、ICカードを使う利便性や金銭的メリットが少ない」と指摘した。

 そのうえで「ICカードの普及は自動改札機の購入・保守費用の削減やスムーズな改札通過など事業者・利用者ともにメリットが大きい」として、1枚で複数の鉄道に乗車できるIC定期券の導入や回数券並みの割引実施、カードで買い物ができる電子マネーサービスの拡充などを提言した。