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近畿初のIC改札機搭載、JR和歌山線に30年ぶり新型車両

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近畿初のIC改札機搭載、JR和歌山線に30年ぶり新型車両

 JR西日本和歌山支社は7日、和歌山市のJR和歌山駅と奈良県王寺町の王寺駅を結ぶJR和歌山線に、平成31年春から約30年ぶりに新型車両を導入すると発表した。近畿2府4県のJR西管内では初めて「ICOCA(イコカ)」など交通系ICカードの改札機が車内に搭載されるなどし、降車時の混雑解消や沿線の活性化を狙うという。

 同線は、明治33年11月に全線開通。沿線住民らの足として運行されてきたが、人口の減少に伴い、県内の年間乗客数も平成10年の577万6千人から27年には472万2千人にまで減少した。

 今後も沿線人口の減少が見込まれることから、同支社は29年5月から、沿線の学校と連携して活性化を図るプロジェクト「ワカカツ」を企画。臨時車両内でコンサートや美術作品の展示を行う「アートトレイン」や、自転車を折りたたまずに乗せられる「きのかわサイクルトレイン」を運行してきた。

 一方で、車両の老朽化が進み、乗客からは「(冷暖房設備の老朽化などで)夏は暑くて、冬は寒い」「ICカードで乗り継げずに不便」といった声も。同線では、無人駅から無人駅へ乗車する場合は、乗客は運賃箱に現金を支払う必要があり、混雑の原因となることがあったという。

 同支社は、総額約120億円を投入しICカードの改札機を車内の乗降口に設置した新型車両の導入と、ICカードの利用エリア拡大を決定。新型車両は2両編成で、車内でチャージも可能という。

 車内を自動で温度調整し、多機能トイレも設置。訪日外国人需要にも対応し、日英2カ国語の自動案内放送も導入する。

 同支社の伊藤義彦支社長は「沿線には歴史的な資産や文化がある。車両の導入やICカードのエリア拡大で、地域が盛り上がる仕掛けを作っていきたい」と話した。順次新型車両を投入し、32年春には全車両が移行される予定という。