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日章旗を遺族に返還 丸亀市出身・亀井さんの遺品

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日章旗を遺族に返還 丸亀市出身・亀井さんの遺品

 太平洋戦争中、鹿児島県・徳之島沖で戦死した香川県丸亀市出身の亀井忠一さん=当時(35)=が所有していた日章旗が6日、遺族の元に返還された。日本兵の遺品の返還活動を続けているアメリカの非営利団体の調査で遺族が見つかった。亀井さんのめいで同市城東町の主婦、西川佳子さん(67)は「よくここに帰ってこられた。奇跡としか思えない」と感慨深げに話した。

 亀井さんは旧日本陸軍兵。沖縄に向けて「富山丸」で徳之島沖を航行中、米国の潜水艦の攻撃を受けて船が沈没し、他の乗組員とともに昭和19年6月29日に戦死した。

 戻ってきた日章旗は縦70センチ、横85センチ。米国ニューハンプシャー州在住のキティ・ウェイトさんが、元海兵隊員の父親から譲り受け、保管していたという。「大和魂」「忠勇」などの文字とともに、約50人の名前が墨書きされている。

 遺族判明の報告を受けてウェイトさんは「過去の辛い歴史を変えることはできないが、平和を考え、心に終止符が打たれることを願っている」とメッセージを寄せた。

 病気で療養中の亀井さんの長女、正枝さん(84)に代わって日章旗を受け取った西川さんは「まずは(亀井さんの)実家の仏壇の前で広げて、帰ってきたことを報告したい」とし、「仏壇に納めて、家族と一緒にしてあげたい。関係者にも感謝したい」と話した。

 日章旗の返還は、米国オレゴン州の「OBONソサエティ」(レックス&敬子・ジーク代表)が昨年12月上旬、県遺族連合会に打診していた。同団体は平成25年から戦利品として海外に流出した寄せ書きの日章旗を中心に、戦没者の遺品を遺族に返す取り組みを無償で行っている。