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ケイコネクト、障害者の工賃向上図る 室内の野菜水耕栽培で支援 栃木

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ケイコネクト、障害者の工賃向上図る 室内の野菜水耕栽培で支援 栃木

 障害者の作業工賃向上を目指し、室内で野菜を水耕栽培する取り組みが始まっている。昨年11月に発足した就労支援事業所、ケイコネクト(栃木市沼和田町)では安定した設備で県の平均月額を上回る作業工賃支給を図る。現在、20~60代の5人が利用している。(松沢真美)

 ケイコネクトは就労継続支援B型事業所。B型事業所は、雇用契約を結ばずに作業した分の工賃を支払う支援方式。雇用契約を結ぶA型に対し、決まった時間で働きにくい障害者の就労を支援する。県の平均工賃は平成28年度で月額1万6156円で、福祉関係者は工賃の向上に取り組んでいる。同事業所では、安定して生産、作業、販売することができる室内型で水耕栽培の事業所を造ることにした。

 水耕栽培の利点は、1年中、計画的に生産、販売できることから安定した売り上げを保てる。また、利用者は、天候に左右されず安全な環境で作業できる。ハウスで野菜などを栽培する事業所はあるが、完全室内型は県内初という。

 施設は336平方メートルで、約半分が水耕栽培設備。フリルレタスや水菜などの葉物野菜を十数種類栽培している。1日最大300株の出荷が可能で、市内のレストランやスーパーマーケットで利用、販売され、同事業所でも直売する。今月、県南地区のスーパーマーケット18店舗に販路を拡大した。

 販売を開始して3カ月になり、2回の工賃を支払った。1回目は月額1万9800円、2回目は2万6600円と県平均を上回り、順調なスタート。目標は月額3万円以上の支給だ。利用者の定員は20人。特別支援学校の生徒らの実習も受け入れている。

 同事業所のサービス管理責任者、松島陵介さん(41)は「福祉だけでなく、利用者を地域や理解してくれる人たちとつなぎ合わせたいという思いから、ケイコネクトという名称にした。まずは運営を軌道に乗せ、水耕栽培の可能性を最大限に活用して商品展開をしたい」と意気込む。

 同事業所は、清田建設工業(同市、加藤芳宏社長)の福祉事業部の一つ。28年4月に児童発達支援・放課後デイサービス事業「K’きっず」、同年9月に相談支援事業所「にじいろ」を開設。昨年、会社創立125周年を迎え、さらに地域貢献を拡大しようと、就労支援事業所を開設した。