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「回天」描いた絵本を京言葉で あきやまりこさん朗読会  松江

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「回天」描いた絵本を京言葉で あきやまりこさん朗読会  松江

 第二次世界大戦の戦死者たちの言葉を語り継ぐ活動を進める女優、あきやまりこさんの朗読会が3日、松江市内で開かれた。人間魚雷「回天」の搭乗員と妻との愛を描いた絵本「ひかりの海」を美しい京言葉で聴かせた。

 日本のあるべき姿を考えようと発足した「くちなしの花の会」(林常彦会長)の第1回研修講座として開催された。ゲストに招かれたあきやさんは、東映京都撮影所に所属する女優で、京言葉や所作の指導なども手がける一方、日本の歴史や日本語などを見直そうと「青人草の会」としても活動している。

 今回取り上げた「ひかりの海」は、あきやさんが作者に「朗読させてほしい」と願い出た際、「ぜひその美しい京言葉でお願いします」と快諾されたという。

 会場では、スクリーンに絵本が映し出され、あきやさんが文章を朗読。登場人物の夫婦が関西出身ということもあり、せりふを京都弁に変えて全体を京言葉で読み進めると臨場感もより増し、会場の涙を誘った。

 また、戦死者の遺書や書簡をまとめた書籍「英霊の言乃葉」から、回天の搭乗員として亡くなった3編を朗読した。

 「死に直面しても特攻隊員の方々は、家族への愛情や祖国への思いを美しい日本語で書き残した」と指摘するあきやさん。「決して戦争を美化したいわけではない。先の戦いで亡くなった方々の命の上に今が成り立っていることを忘れてはならない」と強調した。