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小豆島の石は各地で活躍 高松の資料館で徳島文理大が研究成果展示

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小豆島の石は各地で活躍 高松の資料館で徳島文理大が研究成果展示

 香川県の小豆島は江戸時代初期、徳川幕府による大坂城築城用に多くの巨石が産出されたことで知られるが、古文書の解読を通して築城後から明治初期にかけての小豆島の石の使われ方を調査研究している徳島文理大が、石の民俗資料館(高松市牟礼町)で「石の旅路」と題して研究成果を展示している。18日まで。

 同大文学部文化財学科は平成25年度から小豆島の庄屋に残された江戸期の文書を解読し、記載されている現地を訪れて実地踏査するなどして、小豆島の石がどこでどのように使われたかの裏付けを取る地道な活動を重ねている。

 今回の展示では、小豆島の石が、江戸期は京都の五条大橋や上方(大阪)の住吉大社、江戸の日枝神社などへ運ばれ、鳥居や橋などの材料になったことを紹介。

 さらに、明治に近づくと大阪湾沿岸に外国の列強の侵入を防ごうと造営された和田岬砲台(神戸市)、明治初期には琵琶湖疏水で発電した電力を利用した国内初の市電の軌道の敷石などに使われたことが示されている。

 多くは現在も確認でき、中でも京都市電の敷石は廃線後、産寧坂や哲学の道など、観光地の石畳に再利用されている。

 また、東京・千代田区にある日本水準原点や同原点標庫にも使われ、一等三角点標石は最近まで小豆島で加工されていた。石を通してそれぞれの時代背景を知ることもできる。

 同大文化財学科の橋詰茂教授は、小豆島の石が全国的に注目されているとした上で「文書に土庄町内の地名が多く出てくるが、海岸の護岸工事が進み、遺構が残っていない」と指摘している。