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朝鮮人追悼碑訴訟 群馬県が控訴 「撤去VS存続」再び対立

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朝鮮人追悼碑訴訟 群馬県が控訴 「撤去VS存続」再び対立

 ■県「不許可処分は当然」

 高崎市の県立公園にある朝鮮人追悼碑の設置期間更新を県が許可しなかったのは違法とし、碑を設置した市民団体「追悼碑を守る会」が不許可処分取り消しを求めた訴訟は、27日に県が控訴したことで、論争は振り出しに戻った。県は「不許可処分は当然」と強調。一方の守る会は「見識を疑う」と怒りをあらわにし、問題の長期化は必至だ。

 県は、原告側が碑の前で開いてきた式典で「強制連行」との発言があり、建立の際に付けた「政治的行事を行わない」との条件に違反したとして平成26年、設置期間更新を不許可にした。14日の前橋地裁判決では、争点となった大半の部分で県の主張が認められたものの、都市公園の効用は失われなかったとして、「不許可処分は裁量権を逸脱し違法」と結論付けた。

 このまま判決が確定すれば、碑の存続はほぼ間違いなく、守る会側は県に控訴しないよう求めていた。だが、肝心な結論部分で敗れた県は、28日の控訴期限ぎりぎりまで判決内容を検討、目前になって、再び“戦う”決断を下した。

 同日、県庁で会見した県土整備部の中島聡部長は「不許可処分にしたので碑を撤去してもらうというのが県の考えだ」と、控訴理由を説明。さらに「公園管理者である県には、安全で安心な憩いの場である公園を提供する責務がある。控訴審で県の主張の正当性を訴える」と話した。

 県の控訴を受け、守る会側も同日会見し、弁護団長の角田義一氏は「強い憤りを禁じ得ない。知事の見識を疑う」と県を非難。「政治的、宗教的行事および管理を行わない」という設置許可条件と表現の自由をめぐる問題など、地裁判決で退けられた争点については随時、控訴審で主張していく方針だ。

 一方、角田氏は控訴審で裁判所から県と和解するよう促される可能性についても言及、あらゆる手段で碑の維持を求める構えだ。法廷闘争に突入してから丸3年。平行線をたどる論争は長期戦に突入する。