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阿蘇山で安全祈願、入山再開へ規制解除

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阿蘇山で安全祈願、入山再開へ規制解除

 熊本・阿蘇の火口立ち入り規制の解除を前に、阿蘇市観光協会は27日、火口付近の神社で安全祈願祭を開いた。関係自治体などでつくる阿蘇火山防災会議協議会もこの日、立ち入り規制が28日解除される中岳第1火口を報道陣に公開した。解除を受け、約3年半ぶりに観光客が訪れる。

 火口付近に位置し、復旧のめどが立たないロープウエーの駅舎は、屋根に大きな穴がいくつも開いていた。爆発的噴火によるとみられる。

 火口に近づくと、噴石ででこぼこになったコンクリートや退避壕が目に入る。木製の落下防止柵越しに白い煙が噴出しているのが確認できた。

 第1火口は平成26年8月に小規模噴火が発生し、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた。以来、周辺への立ち入り規制が続いた。28年10月の爆発的噴火では、山上の設備が大規模な被害を受け、29年2月に警戒レベルが1(活火山であることに留意)に下がった後も復旧作業が行われていた。

 今月26日、協議会が開いた会合で、転落防止柵やガス検知器といった見学者の安全を確保する設備が復旧したとして解除が決まった。

 噴石で傷ついた周辺の歩道や、くぼ地にかかる橋などの工事は規制解除後も続く。

 公開に先立って執り行った安全祈願祭には、周辺自治体や観光業界の関係者約20人が出席した。協議会長を務める佐藤義興阿蘇市長は「火口見学再開を決定でき、うれしく思う。安全対策を強化したい」とあいさつした。

 阿蘇・中岳第1火口は、気象庁がカメラなどで常時観測。退避壕が設けられ、ヘルメットやガスマスクを常備し、バスが周辺に計4台待機し避難に備える。京都大火山研究センターの鍵山恒臣教授(火山物理学)は「観測態勢は、全国の火山の中でもしっかりしている」と話した。