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花ござラケットで卓球を 岡山・早島伝統のイグサ商品化へ

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花ござラケットで卓球を 岡山・早島伝統のイグサ商品化へ

 早島町で伝統的に生産が盛んだったイグサを使った町おこし事業として、さまざまな模様に織り込む「花ござ」を卓球用ラケットのラバー部分に使った製品の開発に地元の商工会が取り組んでいる。先月末には町内の中学で大会が開催されて注目を集め、独自の「新種目」を通じたイグサの魅力発信へ機運が高まっている。

 花ござ卓球ラケットは一般的なラバーに比べて打面がつるつるしてピンポン球に回転がかかりにくいため、ラリーが続きやすく卓球の実力差が縮まるのが特徴だ。縁に畳べりをあしらったおしゃれな仕様もある。

 1月末、地元の早島中が総合学習の一環として開いた花ござピンポン大会。地元業者が提供した花ござを使って、生徒が手作りしたラケット約80本を用意し、生徒約100人と地元住民ら約50人が独特の打ち心地を楽しみながら熱戦を繰り広げた。

 同校の2年生守屋柊次さん(14)は「卓球の経験はないけど、打ちやすくて盛り上がった。イグサの魅力を世界に知ってもらいたい」と笑顔で話した。

 早島町はかつてイグサの一大生産地として栄えたが、畳の需要減に伴って衰退し、平成12年には町内から栽培農家がいなくなった。

 新たな特産品作りの必要から、地元のつくぼ商工会早島支所が昨年の特産品アイデアコンテストで最優秀賞に選ばれた「花ござピンポン用具」の事業化に乗り出した。

 同商工会で関連製品開発の実行委員長を務める佐藤博文さんは「大会は若者と触れ合う機会にもなり、みんなが楽しむ姿を見ると感無量。斜陽産業であってもイグサ文化の伝統を残していきたい」と力を込めた。

 今年4月ごろからはラケットの販売を予定。価格は1本2千~3千円を想定し、特製ネットも商品化する。同商工会は「近年の卓球人気の高まりや東京五輪開催にあやかって、県外の人にも広くアピールしたい」と意気込んでいる。