産経ニュース

新潟県予算案 一般会計1.2%減1兆2392億円 政策総動員し人口減対策

地方 地方

記事詳細

更新


新潟県予算案 一般会計1.2%減1兆2392億円 政策総動員し人口減対策

 県は14日、平成30年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初と比べて1・2%(156億円)減の1兆2392億円と2年連続の減額となった。米山隆一知事が最重要課題に掲げる人口減対策には、子供を育てやすい環境や教育環境の充実、産業振興など各分野の政策を総動員して取り組む。老朽化が懸念されるインフラの維持管理を強化し、医療サービスの維持・充実も重点的に進める予算とした。(市川雄二)

 減額は、県が支出していた教職員の給与負担を政令指定都市の新潟市に委譲したのが主な理由。

 新規事業では、外国人を働き手として受け入れるサポートセンターの設置に2500万円を計上。健康情報管理監のポストを新設し、県民の健康にビッグデータを活用する構想の実現に向けたプロジェクトチームを発足させる。新潟空港のアクセス改善策の一つとして、定額で走るタクシーの導入に向けた調査費などに2400万円を充てた。

 医師不足対策では、卒業後に県内の医療機関で働く医学生向けの修学資金貸与に新潟大の枠を設けるほか、30年度に始まる新専門医制度に対応して医師が足りない地域に指導医を派遣する病院に補助金を出す。

 教育面では給付型奨学金に1億2千万円を充て、教員の多忙さを解消するため授業の準備などをサポートするスタッフを小中学の大規模校に配置する。

 農業では30年度以降の米政策に対応し、業務用米の生産拡大に必要な整備などに2億円を計上した。

 また、出雲崎町の県道の陥没で起きた昨年12月の事故を受け、道路の異常情報を一元管理するシステムの構築など道路維持管理の強化に35億2千万円を投入。原発に関する3つの検証には5300万円を充てた。

 一方、歳入面では県税収入を前年度当初比2・6%(67億円)減の2514億円と見込んだ。臨時財政対策債を除いた実質的な県債の残高は減少傾向にあり、30年度末には1兆7730億円程度を見込んでいる。

 家計の「貯金」に当たる財源対策的基金の29年度末の残高は488億円を見込む。30年度は前年度よりも36億円多い96億円を基金から取り崩し、財政運営の余裕が狭まる。14日の記者会見で米山知事は危機感を示しながらも「財政構造を順次変えれば改善できる」との見方を示した。

 就任から2回目の編成となった本格予算全般について、米山知事は記者会見で「制約がある中、満足できる予算ができた」と述べ、及第点をつけるとともに「私らしいくくり方になってきた」と米山カラーが鮮明になったと自負した。予算案は19日開会の県議会2月定例会に提出される。

                   ◇

 ■県当初予算案の主な新規事業

 ▽県民健康ビッグデータプロジェクト推進(3341)

 ▽専門医を目指す医師の確保(1514)

 ▽地域の子育て力育成(1679)

 ▽長屋のような住宅向けの火災警報器の整備(500)

 ▽外国の人材を受け入れるサポートセンター設置(2500)

 ▽ふるさと起業家応援(800)

 ▽U・Iターン就職関連の大学連携促進(148)

 ▽「日本海美食旅(ガストロノミー)」の推進(2741)

 ▽新潟空港のアクセス改善(2462)

 ▽高齢者の移動手段を確保する支援事業を補助(5000)

 ▽空き家再生まちづくり支援(1125)

 ▽給付型奨学金(1億2480)

 ▽「スクール・サポート・スタッフ」の配置(4546)

 ▽スポーツ大会の誘致・開催支援(500)

 ※カッコ内は金額。単位:万円、未満は切り捨て