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ハラル食品を島の外国人実習生に配達販売 東広島

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ハラル食品を島の外国人実習生に配達販売 東広島

 イスラム教の戒律に沿う「ハラル」認証を受けた食料品を、外国人技能実習生が住む島に配達販売している東広島市の店が評判だ。慣れない日本での生活を支援しようと、国際交流の経験を生かして始めた経営者の松本圭太さん(31)は「多くのムスリム(イスラム教徒)の手に届くようにしたい」と話す。

 松本さんは平成25年から海外ボランティアをしたインドネシアで、ムスリムの妻、ルリさん(24)と知り合い、結婚を機に改宗。帰国後は、広島市で外国人実習生の受け入れを仲介する公益財団法人で勤務していた。

 広島労働局によると、県内には28年10月時点で約1万2千人の実習生が就業しており、愛知県に次いで多い。

 29年2月に来日したルリさんが、豚肉が食べられないなど食事面で苦労しているのを見て、ハラルフード専門の小売店を始めようと決意。9月に退職し、貯金を元手に、東広島市の留学生が多く住む地区で「ハラルショップ・アリ」をオープンさせた。

 開店後間もなく、客の留学生に店の存在を聞いたという因島(尾道市)の外国人実習生から「遠くてなかなか店に買い物に行けない」とフェイスブックでメッセージが寄せられたのがきっかけで、因島への配達を決めた。

 事前に注文内容を受け付け、2週間に1度、鶏肉や即席麺、調味料などを配達。地元のレストランの一角を借りて営業する。島への配達分の売り上げは、店の繁忙日の2倍ほどになるという。

 因島にある造船業関連の会社で実習生として働くインドネシア人男性のドニ・クルニアワンさん(29)は松本さんから自国の調味料を手に入れ、「古里の味付けはほっとする」と笑った。

 松本さんは「販売網を広げ、店を通じてムスリムたちの相談役にもなりたい」と話している。