産経ニュース

【鈴木英敬・三重県知事寄稿】北海道「名付け親」の松浦武四郎 吉田松陰と夜更けまで海防を議論

地方 地方

記事詳細

更新

【鈴木英敬・三重県知事寄稿】
北海道「名付け親」の松浦武四郎 吉田松陰と夜更けまで海防を議論

鈴木英敬・三重県知事 鈴木英敬・三重県知事

 「建国をしのび、国を愛する心を養う」建国記念の日。神武天皇即位日である紀元節に由来しますが、今、私たちが平和や経済発展を享受できているのは、先人の努力のたまものです。大いに感謝し、今を生きる私たちも、将来世代へ、平和で誇りある日本を引き継いでいかねばと自覚する日にしたいと思います。

 明治維新から150年となる今年は「北海道」の命名から150年でもあります。北海道の「名付け親」は、現在の松阪市に生まれた松浦武四郎。今月、生誕200年を迎えます。当時北海道は蝦夷地と呼ばれていましたが、ロシアの進出が進み、国境問題への危機感から、わが国の領土として明確にするため名前を改めることとし、明治2(1869)年8月15日(8月15日は私の誕生日!)に「北海道」とされました。

 武四郎は、国後、択捉も含め、北海道を6度も踏査し、開拓判官となり、北海道の郡名などの選定に携わりました。

 この頃、わが国は、外国船が何度も来航し、開国を迫られていました。武四郎の家では、日々志士たちが日本をどのように守るか熱く議論していました。武四郎の自伝には、吉田松陰と夜更けまで海防について語り合っていたが、武四郎の家には布団が1つしかなく、2人で枕を並べて寝たと記されています。

 今年は、秋の県総合博物館での企画展のほか、松阪市や北海道と連携し、松浦武四郎を積極的にPRします。県民のみなさんも、著名な幕末志士たちとネットワークを築き、新たな国づくりで重要な役割を果たした偉人が、この三重県にいたことを改めて知っていただき、三重県や日本への思いを深めていただければ幸いです。

 鈴木英敬(すずき・えいけい) 昭和49年生まれ。兵庫県出身。東大経済学部卒。平成10年に通商産業省(現経済産業省)。23年の三重県知事選で初当選し現在2期目。政府の中央防災会議委員、全国知事会危機管理・防災特別委員会委員長、日本忍者協議会会長、子どもの家庭養育推進官民協議会会長なども務めている。