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悪役レスラーからトレーナーに 菰野の藤井さん、経験糧に体づくりやケア

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悪役レスラーからトレーナーに 菰野の藤井さん、経験糧に体づくりやケア

 体を酷使する仕事からケアする仕事へ-。女子プロレスラーとして約13年間活躍した菰野町菰野の藤井巳幸さん(40)は、現役時代の経験を糧に、トレーナーとして体づくりやケアに取り組んでいる。下積みを経て厳しい試合や興業で体づくりの大切さを知った。「地域のために」と汗を流している。

 中学生のころ、兄の影響でプロレスの華麗さと格好良さに心ひかれ、高校卒業後に上京。「全日本女子プロレス」で平成8年9月にデビューした。

 同期の選手たちが頭角を現すなか、なかなか結果が出ない日が続いたが、ダンプ松本選手(57)から、悪役ユニット「極悪同盟」の一員に誘われ、スキンヘッドにして赤いサソリのペイントを入れた「サソリ」に変身した。

 当時、地方巡業も含め試合数は年間150を超え、先輩たちの身の回りのサポートや雑務などに追われ、自分の練習や体のケアにかける時間はほとんどなかったという。幸い大きなけがはなく、21年4月に引退して地元に帰ってからは「これから先の人生の方が長い。たくさんの人をケアする仕事に就けたら」と考えるようになった。

 体のケアに携る仕事をしながらトレーナーを目指すべく、2年ほど前から四日市市三ツ谷東町の「スポーツクリニック サンズ」に勤務。現在は各種スポーツマッサージやトレーニング指導を担当する。岡田充弘院長(45)は「来てくれる人たちに、プロレスラーだったことも含めて情熱を持って伝え、女性に憧れてもらえる存在になってほしい」と期待をかける。

 トレーニング方法やけがへの対処などが明確でなく、体を壊して志半ばで辞めていく選手を数多く見てきた藤井さん。現役中に始めたボクシングは今も続けており、「誇りを持ってやってきたプロレスの経験を生かし、体を動かすこととケアすることを通じて地元の人たちの役に立ちたい」と話す。