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岩手県当初予算案、一般会計2.7%減9533億円 復興進捗で事業費縮小

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岩手県当初予算案、一般会計2.7%減9533億円 復興進捗で事業費縮小

 県は5日、一般会計の総額9533億円の平成30年度当初予算案を発表した。予算規模は前年度当初比2・7%(264億円)減。震災分は復旧復興事業の進捗に伴い、災害復旧事業費、道路や災害公営住宅などの整備事業費などが減ったため、6・4%(194億円)減の2849億円。通常分も主に公債費の減少から1%(70億円)減の6684億円。当初予算案は15日開会の2月定例県議会に提出される。

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 「県民の明日への一歩とともに進む予算」-。達増拓也知事は5日の定例会見で、「震災や台風10号からの復旧、復興、ふるさと振興の現場で働き、生活している人たちをイメージし、予算を編成した」と、新年度予算をそう名付けた理由を説明した。

 ◆震災分

 復興道路など災害に強い道路ネットワークづくりに約614億円▽被災河川・海岸の堤防や護岸などの復旧に約280億円▽津波や高潮による被害を防止する防潮堤整備に約129億円-を計上。

 応急仮設住宅の解体撤去や仮設住宅用地に利用された学校グラウンドの原状回復などは災害救助費として約58億円を盛り込んだ。

 災害公営住宅整備事業費は約49億円。30年度中の完成戸数は沿岸部131戸、内陸部48戸で、沿岸部で計画している県発注分2596戸はすべて完成する。

 国際リニアコライダー(ILC)の実現に向けては受け入れ環境の整備などに取り組むため、プロジェクト研究調査事業費として1億円余を充てた。

 ◆通常分

 28年夏の台風10号による豪雨災害対応には172億円を計上。河川の改修や復旧、砂防の事業費のほか、中小企業災害復旧資金貸付金約6億円、被災者生活再建支援金の支給補助400万円を盛り込んだ。

 人口減少対策のふるさと振興では、医師確保対策に約10億円、子供や妊産婦の医療費助成に約8億円と、いずれも前年度並みの予算を充当。成長分野を担う技術や技能を持つ人材の育成・確保のため、新規に「いわて地域産業高度化人材育成事業」をつくり、2億5千万円を計上した。

 震災で心にダメージを受けた児童生徒をサポートする臨床心理士らを学校に置くスクールカウンセラー等配置事業に約3億円。「子どもの心の診療ネットワーク事業」も新規に立ち上げ、1600万円の予算で拠点病院を核とする関係機関の連携体制を構築する。