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イワシを焼いて鬼退治 広島・住吉神社で節分行事「焼嗅がし」

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イワシを焼いて鬼退治 広島・住吉神社で節分行事「焼嗅がし」

 節分の3日、広島市中区の住吉神社で、約千匹のイワシを焼き、その強烈な臭いで鬼などを退治する行事「焼嗅(やいか)がし」が営まれた。時事ネタを取り入れたユニークな人物も登場し、次々と“厄払い”される姿が参拝者の笑いを誘った。

 焼嗅がしは、元々は平安時代の神事。神社では平成7年から親しみやすい節分祭として、今の形式の神事を続けている。

 境内で大勢の参拝者が見守る中、祭主や若君、「あわてものの貴族」、巫女が一列に並んで登場。貴族が「赤鬼がやってまいりました!」と告げると、若君がイワシを焼いて追い払うよう指示。「はよ焼け~、そら焼け~」の掛け声の中、巫女が用意されたイワシの頭を次々と焼いた。

 出現した鬼は、焼いている場所に何度も近づこうとするが、強烈な臭いに身をのけぞらし、ついに退散。参拝者から大きな拍手が起きた。

 時事ネタを取り入れた演出も人気で、今年は仮想通貨ビットコインの暴落にちなんだ「貧乏神」や、南米原産の強毒アリ「ヒアリ」にちなんだ「疫病神」が登場。参拝者に絡んだり、巫女らに接近したりするが、イワシの臭いに撃退された。

 さらに、秘書への暴言や暴行などを繰り返し、衆院選で落選した元国会議員の女性や「忖度(そんたく)好き夫妻」、角界の一連の不祥事を風刺した「酔っ払い相撲取り&セクハラ行司」も登場。これも次々と退けられた。

 最後に、豆が参拝者にまかれたほか、イワシの頭はヒイラギの枝に刺して配られた。

 息子2人を連れて見物した中区の女性(39)は「以前から一度来てみたかった。見るとおもしろく、子供も勉強になりました」と笑顔をみせた。

 森脇宗彦宮司は「厄払いを終えた参拝者には、無病息災で過ごしてほしい」と話していた。