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【♯東北でよかった】浪江復興、町の外から 福島

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【♯東北でよかった】
浪江復興、町の外から 福島

 元日、初めて浪江町を訪ねた。初詣の町民に話を聞きたい。そんな目論見はすぐに外れ、難しいことだと思い知らされた。初詣客どころか、ほとんど人の姿が見えない。まだまだ完全な復興は遠い。そう感じて町を離れた。

 それから1カ月。浪江ではなかなか聞けなかった「町民の声」をむしろ町の外で聞いている。

 「浪江まち物語つたえ隊」は、東日本大震災の体験や浪江の民話を紙芝居にして伝承している。1月20日に行われた同会制作のアニメ「無念」の上演会では、メンバーの岡洋子さんが「できることからやっていきたい」と語っていた。岡さんは紙芝居活動に加えて、5月には浪江の自宅倉庫をボランティアや町民の集いの場として開放することにしている。

 福島市で開かれた農業商談会では浪江で耕作する石井絹江さんに出会った。

 石井さんの目標は若い人に農業をやってもらうことだという。自らが手本となって、質の高い「えごま油」を作っている。

 浪江の復興が町の外からも始まっている。故郷を愛する人の挑戦は、どんな町を紡ぎ出すのか。それを見届けたい。(内田優作)