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被爆レンガが平和の架け橋に 広島大→独ミュンスター大へ

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被爆レンガが平和の架け橋に 広島大→独ミュンスター大へ

 広島大は31日、原爆ドーム(広島市中区)の被爆レンガを、交流を続けているドイツのミュンスター大に贈呈すると発表した。原爆ドーム(旧産業奨励館)の外壁に使われたとみられ、被爆した破片が3年前、ドーム前を流れる元安川から採取されていた。現地で平和教育に活用してもらうのが目的。

 広島大とミュンスター大の交流の歴史は古く、昭和26年、広島大の初代学長時代に植物の種子の寄贈を受けたことが始まり。文学研究科と放射光科学研究センターを中心に学術交流を重ねており、平成24年には被爆した「原爆瓦」を発送。両大学で協働平和企画を実施したり、交流協定を締結したりもしている。

 ミュンスター大のクヴァンテ副学長が29年4月、広島大を訪れた際、交流企画として被爆レンガの寄贈が決定した。

 広島大は、以前から原爆ドーム前の元安川で被爆した破片などを採集。今回のレンガは27年4月に採取された。贈るレンガは2個。大きい方が縦15センチ、横20センチ、高さ7センチ、重量3・5キロで、小さい方が縦12センチ、横15センチ、高さ7センチ、重量1・5キロ。

 いずれも表面に、旧産業奨励館に特徴的な直径2~3ミリ程度の砂利を使用した「洗い出し」加工がみられるため、広島大は3階の外壁に使われていた可能性が高いとしている。

 レンガは梱包(こんぽう)され、ドイツに向けて発送された。

 広島大の嘉陽礼文(かよう・れぶん)研究員は「ミュンスター大は平和教育にも熱心。核兵器の恐ろしさや、亡くなった方々の慰霊に思いを巡らせてほしい」と話している。