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岩手の被災地で「街コン」ブーム 自治体など開催、人口流出歯止め

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岩手の被災地で「街コン」ブーム 自治体など開催、人口流出歯止め

 東日本大震災で甚大な被害に遭った沿岸部で「街コン」がブームだ。人口流出に歯止めをかけようと、自治体や青年会議所が工夫し、男女の出会いの場をセットしている。

 被害が大きかった釜石市は震災前4万人だった人口が、現在3万5千人。陸前高田市も2万4千人から約4500人減った。中でも働き手となる若い世代の流出は深刻な問題だ。

 釜石では市職員らで構成する実行委員会が平成24年から毎年、街コンを開催。沿岸を走る三陸鉄道の車両を貸し切ったり、仮設商店街の飲食店をはしごしたりと企画内容を変えながら継続。6回目となる昨年11月は「釜恋」と名付けた街コンをホテルで開き、43人の男女が集まった。

 向かい合った異性と2分ごとに自己紹介を繰り返し、フリータイムで交流。4時間後、5組のカップルが成立した。意中の女性を射止めた市内の男性会社員(27)は「沿岸は出会いが少ない。素直にうれしい」と話した。

 陸前高田市では昨年12月、自然や海産物といった地元の魅力を存分に味わってもらおうと、2泊3日の「たびコン」を開催。県外の女性を招き、ピザ作り体験や温泉も盛り込んだ。大船渡市はハロウィーンやクリスマスに合わせて多数のイベントを開いた。

 一方、地方都市ならではのやりづらさも。参加しただけで噂になる恐れがあり、街コンを敬遠する女性が少なくない。大船渡市の結婚相談・支援センターは「大人の対応をしてほしい」と、参加者の名前を口外しないよう呼び掛ける。

 釜石市の街コンではこれまで22組が連絡先を交換、結婚したカップルも誕生した。実行委員長の大和田崇士さん(40)は「定住者が1人でも増え、人口増につながればうれしい」と期待を込めた。