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棒持ち伝統の「石がま漁」 湖山池で住民らフナなど捕る 鳥取

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棒持ち伝統の「石がま漁」 湖山池で住民らフナなど捕る 鳥取

 江戸時代前期から続くとされ、鳥取県指定無形民俗文化財になっている伝統的な漁法「石がま漁」が28日、鳥取市の湖山池で行われ、地域の住民らが棒で追い込む独特の漁法でフナなどを捕った。

 石がまとは、湖岸から数メートルの場所に大小の石で築いた石積み。釜を伏せたような形から名付けられたという。底部に魚道があり、石のすきまから5メートルほどもある松の棒で底をつつき、湖岸側に設けたいけす「ドウカン」に魚を追い込んで捕る。寒い時期、フナが石の間などに入る習性を利用しており、全国でも他に例がない漁法という。

 同池北岸の三津地区を中心に明治頃には石がまが80基ほどもあったというが、今では4基が残り、そのうち3基が漁に使える。三津自治会が伝統文化を守り地域を活性化しようと、毎年1回漁をしている。

 この日は午前9時から、地区の住民ら約15人が、雪が残る石がま3基で漁をした。数人が横一線になり、沖側から岸側へと棒でつついていった。最後にドウカンの中を網ですくい、30センチ級を含め計約10キロのフナなどを漁獲した。

 石がまは多いときには1基で400キロも捕れたというが、近年は石がまの内部に泥がたまったり、石がま漁に適したサイズの魚が少なかったりして漁獲は減っている。同地区石がま保存会の田中一幸会長は「昨年は1匹しか捕れなかったが、泥の除去作業をして、今年は魚が捕れてよかった。地域で石がまを守り、漁法を残していきたい」と話していた。