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障害者が「手作り」干し芋 小山市の農福連携 3種を商品化

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障害者が「手作り」干し芋 小山市の農福連携 3種を商品化

 小山市が進める農福連携事業の一環として、社会福祉法人「パステル」(同市乙女)が運営する「CSWおとめ」(同)の施設利用者が農薬や化学肥料を使わずサツマイモを栽培し、干し芋に加工、商品化した。栽培1年目でイモの収穫量は少なく、品切れの場合もあるが、順次出荷し、道の駅思川(同市下国府塚)で販売する。障害者が地道な作業をこなして天日干しの自然の甘みを引き出した手作りの干し芋だ。

 障害者が職場や地域で活躍できるよう、雇用創出を図る農福連携事業。CSWおとめは介護と就労支援の多機能型事業所で、地域交流センター、ギャラリー、レストラン、パン工房などを併設し、施設利用者に仕事や地域との交流の場を用意している。

 同市と連携し、施設利用者が同道の駅管理の畑など計8アールで「紅あずま」「紅はるか」「玉ゆたか」の3品種を栽培し、昨年11月に約700キロを収穫した。さらに干し芋に加工することで付加価値を付け、障害者の収入確保を図った。

 収穫後、ふかしてスライスし、乾燥させる。さまざまな作業で施設利用者がそれぞれの役割を果たす。矢口真菜美さん(23)は「イモをふかして皮をむいて、切って並べた。楽しかった」と作業に自信を持った。パステル常務理事、石橋須見江さん(78)は「みんな同じじゃない。土や水が嫌いな人もいれば、その逆もいるし、人と対面するのが苦手な人はもくもくと商品を作る仕事もある。それぞれ合った作業があり、いいところを引き出せる。給料を得て自信にもなる」と効果を期待する。

 パッケージの原画を描いた斎藤一(はじめ)さん(29)は「秋の日をイメージした」と得意分野を発揮。今月26日には同道の駅で試食・販売会を開き、130袋を販売した。「甘いけど、ちょっと硬い」。購入者に品種の違いを説明していたのは樋口広和さん(40)。「食べてもらえたらうれしい」

 1袋180グラム入り500円。同道の駅を運営する小山ブランド思川は「新たな小山のブランド品になってくれれば。販売面で支援したい」とし、連携する同市農政課は2年目の今年の収穫量を倍増の1400キロと想定している。石橋さんは「農福連携は大きなテーマ。福を呼ぶように頑張りたい」と力を込める。