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「盗難仏像、韓国は返還を」 対馬の観音寺、外務省などに要望書

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「盗難仏像、韓国は返還を」 対馬の観音寺、外務省などに要望書

観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」=2013年1月、韓国・大田(聯合=共同) 観音寺の長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」=2013年1月、韓国・大田(聯合=共同)

 長崎県対馬市の観音寺から平成24年に盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像をめぐり、韓国の裁判所が日本への返還を認めなかった判決から26日で1年になるのに合わせ、観音寺が25日、早期返還が実現するように韓国政府への働き掛けなどを求める要望書を、外務省などに郵送した。

 仏像は県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像」。24年10月に盗まれ、韓国で発見された。だが、韓国の浮石寺が「倭寇に略奪された仏像だ」として所有権を主張。昨年1月、韓国の裁判所は、返還せず浮石寺へ引き渡すよう韓国政府に命じる判決を言い渡した。韓国政府は控訴し、2審で審理が続いている。

 田中節竜住職(42)は要望書で、仏像が韓国からの略奪品であることを否定した上で「後世に禍根を残さぬような早期決着に向けて協力いただきたい」と訴えた。韓国に保管されている仏像の現状に関する説明も求めた。

 前住職の田中節孝氏(71)は「盗まれたままでは情けない。日本政府は返還を訴え続けてほしい」と話した。

 観音寺によると、仏像は韓国・大田にある国立文化財研究所が保管しているが、現状は詳しく知らされていないという。