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千早赤阪で3年ぶり大人の棚田塾 担い手不足深刻…4月にスタート

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千早赤阪で3年ぶり大人の棚田塾 担い手不足深刻…4月にスタート

 「日本の棚田百選」にも選ばれた「下赤阪の棚田」(大阪府千早赤阪村)を舞台に米作りを学ぶ「大人の棚田塾」が4月に始まる。地元有志や府、村が協力して担い手の育成を目指そうという目的で3年ぶりの復活となる。受講者には、田植えや稲刈りのほか、棚田を守る技術などを1年間、約20回の講座で習得してもらうという内容で、すでに募集が始められている。

 日本の原風景を感じさせる「下赤阪の棚田」は平成11年に農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれた。地元でも「下赤阪棚田の会」が結成されて保全活動が進められてきたが、厳しい状況が続く。

 棚田を持つ農家は15戸あるが、現在、畑を含む約2万4300平方メートルのうち約25%に相当する約6100平方メートルが遊休農地となっている。背景にあるのは、歯止めのかからない人口減少と高齢化の進行。棚田を持つ農家の平均年齢も70代前半となったうえに、平成元年7月末には7885人だった村の人口は、昨年12月末現在で5362人にまで減り、高齢化率は43・5%という高い値を示す。

 こうした中、25~27年度に村の主催で開かれた「大人の棚田塾」には、約30人が受講。受講生の中には講座終了後にも村内で農作業に励む人がいるなどの実績を残した。

 当初の計画では3年間の事業だったことや講師役の村内農家の高齢化などの理由で28、29年度は開催しなかった。だが、今回は深刻な状況を前に一人でも多くの担い手を育てようと、3年ぶりの復活が決まったという。

 期間は4月から1年間で、費用は年間5万円。田植えや収穫など以外に田んぼの水の管理、棚田の補修といった保全に関する技術継承も含む。今回の取り組みに協力する「府南河内農と緑の総合事務所」(富田林市)は「美しい棚田を未来へつなげる担い手を育てていきたい」としている。

 募集は来月22日まで。「下赤阪棚田の会」にメール(akasakatanada@gmail.com)で申し込む。受講希望者は2月27日に村内で行われる説明会への出席が必須。問い合わせもメールで受け付けており、応募者多数の場合は2月の説明会で抽選となる。