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古代の葬送儀礼を考える 愛媛大ミュージアム「笠置峠古墳と妙見山古墳」展

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古代の葬送儀礼を考える 愛媛大ミュージアム「笠置峠古墳と妙見山古墳」展

 ■写真や副葬品130点展示

 愛媛県内で発見、調査された3~4世紀の前方後円墳「笠置峠古墳」(西予市)と「妙見山古墳」(今治市)の構造図や写真パネル、副葬品など130点を展示し、古代における地方権力者の葬式(葬送儀礼)について考察する「笠置峠古墳と妙見山古墳」展が、松山市の愛媛大学ミュージアム企画展示室で開催されている。2月19日まで。

 笠置峠古墳は全長約47メートルで、宇和盆地を見下ろす山頂にあり、周辺から、古墳上に供えられていた壺や高坏などの器の破片、貝やアケビなどの食物に模した土製品、副葬品の折れ曲がった鉄製短剣が出土した。

 一方の妙見山古墳は全長約55メートル。瀬戸内海に臨む丘陵にあり、壺、高坏などの器が多数出土したほか、副葬品として2つに割られた後に重ね合わされた後漢時代(25-220年)の青銅鏡「斜縁四獣鏡(しゃえんしじゅうきょう)」が確認された。

 調査をとりまとめた愛媛大学東アジア古代鉄文化研究センターの村上恭通(やすゆき)教授は「出土した器や食物に模した土製品から、埋葬後、古墳の上で飲食儀礼が執り行われていたことが分かる」と説明。また、割られた鏡、折り曲げられた短剣は「所有者の死に伴い(鏡や短剣の)機能を失わせることで、死者の力を封じ込める意味があった」と考察した。

 調査後、妙見山古墳は国の史跡に指定。笠置峠古墳は地元を中心に整備・管理が進められている。