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オリーブ栽培、香川1強危うし? 九州など新興勢力猛追 ブランド力維持に尽力

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オリーブ栽培、香川1強危うし? 九州など新興勢力猛追 ブランド力維持に尽力

 オリーブ栽培はこれまで国内栽培の発祥地・小豆島がある香川県が大半を占めていたが、オイルの人気や手軽さから少なくとも10県に拡大。九州を中心とする新興勢力が「王国」香川を猛追している。

 農林水産省の統計によると、平成16年の全国のオリーブ栽培面積は55・5ヘクタールで、48ヘクタールの香川と7・5ヘクタールの岡山の2県だったのが、26年は10県計316・9ヘクタールに増えた。香川も178ヘクタールと伸びたが、全体に占める割合は6割を切った。

 新たな産地として勢いを増しているのが九州勢。約140の会員団体に栽培法などを指導する「九州オリーブ普及協会」(福岡市)によると、現在の栽培面積は九州7県で約250ヘクタールに及ぶ。同協会では「あと5年もあれば九州は小豆島を上回る産地になる」と自信を見せる。

 ただ地域によっては実ができにくいケースも。熊本県天草市は過去に策定したオリーブ栽培に関する計画で30年度の収穫量目標を26・5トンとしたが、収穫期を終えた今年度実績は約3・7トンにとどまった。担当者は「雨が多いため、病気も多い。当初の想定が甘かった」と話した。

 他県を迎え撃つ香川県は対策に余念がない。22年に栽培者への補助制度を始め、26年には独自のオイル品質表示制度を開始。一大産地の小豆島町も学校給食でのオリーブ使用やオイル品評会の開催で、ブランド力の維持に努めている。

 健康志向の高まりでオリーブオイルの需要は10年前の倍近くになった。だが輸入品が圧倒的に多く、国内産のシェアは今も0・1%未満とみられ、希少性から高値で売れる傾向があるという。

 農水省の担当者は「気候の特性を考えずに栽培すると失敗することもある」と指摘している。