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原爆犠牲者へ慰霊の思い込め餅つき 中高生ら平和の礎に感謝 広島

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原爆犠牲者へ慰霊の思い込め餅つき 中高生ら平和の礎に感謝 広島

 原爆犠牲者への慰霊や平和への願いを込めた餅つき大会が14日、広島市中区の平和記念公園で行われた。つきあがった餅は鏡餅にして中高校生たちが公園内の原爆慰霊碑などに供え、祈りをささげた。

 原爆の惨状を紹介した絵本の出版や公園内の原爆関連の碑めぐり案内などの活動に取り組む地元のNPO法人「HPS国際ボランティア」が平成18年から続ける新年の行事。この日は、HPSのメンバーやボランティアら約40人が広島国際会議場前の緑地に集まり、餅米約45キロを杵(きね)と石臼を使ってついた。

 最初についた餅で鏡餅を作ると、市立広島商高とAICJ中学・高校の生徒たちが原爆慰霊碑と引き取り手がない遺骨が眠る原爆供養塔、韓国人原爆犠牲者慰霊碑にそれぞれ供えて黙祷(もくとう)し、平和への誓いを新たにしていた。この後、つきあがった餅はぜんざいなどにして市民や観光客らにも振る舞われた。

 参加したAICJ中高の松尾晃太さん(14)は「碑や供養塔に眠る方々が今の平和の礎になったことへの感謝と畏敬の念を込めてお祈りした」。広島商高の朝岡由希さん(16)は「さまざまな行事に参加して自分の考えを深め、平和のために少しでも貢献したい」と話した。

 HPS理事長で自らも広島で被爆した佐藤広枝さん(79)は「多くの犠牲者が眠るこの公園に来て慰霊し、原爆の悲惨さを学ぶことに意味がある。被爆者がいなくなっても、未来を担う若者たちが後に続いてくれるよう、取り組みを続けたい」と語った。