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手話で笑い届ける 岡山県内のコンビ、公演100回超 「面白さ多くの人に」

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手話で笑い届ける 岡山県内のコンビ、公演100回超 「面白さ多くの人に」

 聴覚障害者と健聴者、県内の男性2人によるお笑いコンビ「ぷ~&み~」が、手話を交えた独自の漫才に取り組んでいる。「耳が不自由な人にも笑いを届けたい」と活動を重ね、これまでの公演回数は100回超。2人は「手話の面白さをもっと知ってほしい」とさらなる活動へ意欲を見せている。

 「やっていて思ったけど今日はお客さんが一流。スタッフも会場も一流」“三つ合わせて三流”「合わせるな!足したら意味が変わってくる!」

 昨年12月、井原市の小学校体育館。ろう者の佐藤正士さん(48)=倉敷市=が手話や体全体を使ったジェスチャーでボケをかまし、健聴者の三宅寿さん(50)=矢掛町=が手話としゃべりで同時通訳しながら突っ込みを入れる。

 テンポの良い掛け合いが展開され、約50人が集まった会場はどっと沸いた。家族と訪れた井原市の会社員榊原千栄子さん(48)は「手話は分からないけど、表現が工夫されていて分かりやすく、面白かった」と目を細めた。

 2人は、三宅さんが手話を教わっていたろう者宅で知り合った。互いにチャプリンが好きだったことから意気投合。駄じゃれやギャグをどう表現するかで盛り上がるうちに、三宅さんは「手話でさまざまな表現ができることを知り、お笑いにできると思った」。

 三宅さんは会社員、佐藤さんは理髪店を営む傍ら、平成22年から手話でジョークや掛け合いをした動画をインターネットに投稿。24年に京都市で行われた聴覚障害者のイベントで、初めて手話漫才を披露すると会場は大受け。評判が広まって全国に呼ばれるようになり、現在は年20回ほど公演をこなしている。

 2人が活動をしてきた中で、印象に残っているのが聴覚障害者の子供がいる女性からの言葉だ。「娘と一緒に笑うことができた」と涙ながらに感謝されたことに触れ、三宅さんは「手話を取り入れた漫才がもっと増えていってほしい」と語る。そのためにも「漫才を通じて手話の面白さをより多くの人にこれからも伝えていきたい」。2人はそう意気込んだ。