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各地で大雪、交通機関に影響相次ぐ 柏崎で除雪中の男性死亡

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各地で大雪、交通機関に影響相次ぐ 柏崎で除雪中の男性死亡

 強い寒気の影響で11日から12日にかけて県内で雪が降り続き、新潟市中央区で80センチの積雪を同日午前9時に観測するなど各地で大雪となった。同区の積雪が80センチ以上となったのは平成22年以来8年ぶり。柏崎市では12日、除雪をしていた50代の男性が倒れ、搬送先の病院で死亡が確認された。高速道で通行止めが相次いだほか、渋滞となる一般道も多く、バスが運休・遅延を余儀なくされるなど市民生活に大きな影響が出た。

 午後5時現在の積雪は、魚沼市170センチ▽津南町130センチ▽阿賀町125センチ▽十日町市103センチ▽湯沢町97センチ▽佐渡市21センチ-などと各地で平年の2~10倍となった。糸魚川市能生では同5時現在で24時間降雪量が全国で最も多い86センチを観測。11日午前7時に積雪が0センチだった新潟市中央区では、わずか1日で「ドカ雪」の天候に変わった。

 新潟地方気象台によると、風速が比較的弱かったことから新潟市の中心部が大雪に見舞われる結果につながったという。大杉健介主任予報官は「14日までは雪の降りやすい状況が続く」としており、雪崩などに注意を呼び掛けている。

 県によると、五泉市の菅沢集落では近くの県道が倒木で全面通行止めとなり、14世帯53人のうち24人が孤立した。住民全員の無事を確認したという。

 倒木による電線の切断で停電も相次ぎ、東北電力が復旧を急いでいる。同電力によると午後4時現在、加茂市で約400戸、五泉市で約300戸、村上市で約200戸など県内全域の計約1200戸で停電が発生。三条市のサケの養殖施設では停電の影響で160万尾の稚魚が死んだ。

 県内の小中高校は計約100校で臨時休校となった。新潟市西蒲区の県農業大学校では稲作用のハウス1棟が倒壊した。

 県は12日、大雪警戒本部を設置し、県庁で初会合を開催。出席した関係部署の幹部は被害状況の情報を共有し、積雪による災害の防止策を協議、確認した。

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 ■信越線「安全優先」で乗客降ろさず

 JR信越線の普通電車が三条市で約15時間半、立ち往生したトラブルで、JR東日本は12日、降雪量が多く除雪が追い付かなかったとの見方を示した上で、対応に問題がなかったかどうかを調査する考えを明らかにした。

 JR東日本新潟支社によると、電車が立ち往生したのは11日午後6時55分ごろ。直後は社員が人力で除雪を続けたが、降雪が多く間に合わなかった。駅で運転を取りやめれば立ち往生は免れたが、電車の前面に雪かきを装備していたため、運行可能と判断したという。

 除雪車の出動も遅れ、配備先の長岡駅から現場に向かったのは12日午前1時半ごろ。現場到着は同9時半ごろにずれ込んだ。1時間弱で除雪作業は終わり、同10時26分に運転を再開した。

 日本海側の広範囲で雪が降った11日夜、信越線の現場近くで稼働していた除雪車はなかった。雪をかきながら進む除雪車はスピードが遅く、到着までには長時間かかった。

 新潟支社は「県内全域で降雪量が多く、対応が後手に回った可能性はある。除雪車の出動はダイヤの調整が必要で時間がかかる」と説明する。

 息子が車内で一夜を明かしたという見附市の50代の女性会社員は「除雪車が出るのが遅すぎたのではないか。10時間以上も閉じ込められるなんて」と憤りを隠さなかった。

 JR東日本は、乗客を一晩降ろさなかった理由について「車外に出すのは危険で、安全を優先した」と説明した。乗客を避難させる場合に歩かせることになる線路上に雪が積もっており、深夜だけに、車内にいた方が安全と判断したという。電車は停電せず、照明や暖房は稼働しており、トイレも使える状態だった。

 一方、三条市防災対策室には担当者3人が11日夜から徹夜で詰め、大雪への警戒態勢をとった。ただ「JRから詳しい情報の提供がなかった」といい、市は特別の対応は取らなかった。

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 ■知事「県道復旧に全力」

 米山隆一知事は12日、ツイッター上で「県も大雪警戒本部を設置し、通行止めとなっている県道の復旧に全力で取り組んでいます」と投稿し、被害の拡大防止に全力を挙げる考えを強調した。

 投稿では「まだ大雪は続くとのことですが安全第一で通勤、通学、買い物、除雪などを行ってください。信越線をはじめ、大変な思いをされた方々はお疲れさまです」と、県民に警戒を呼び掛けた。

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 ■除雪車フル稼働

 新潟市は12日、記録的な大雪の対応に追われた。土木総務課によると、歩道用も含めて市内の全8区で約1千台の除雪車が出動し、「フル稼働」した。13日以降も大雪に備え、万全の態勢を取り、各区の積雪状況に応じて機動的に対応するという。

 同市は大雪災害警戒本部の会合を開き、市内各区の担当者らが状況を報告し、被害状況などの情報共有に努めた。篠田昭市長は13、14日に行われる大学入試センター試験に支障が及ばないように、できるだけ短時間で除雪作業を終えるように指示。市危機対策課の桜井豊課長は「市民生活の安全を確保し、センター試験にも影響が出ないよう全力を尽くす」としている。

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 ◆積雪の推移

    新潟市 魚沼市 上越市

<11日>

午前 7時  0 173 9

  11時  3 170 9

午後 3時 27 163 5

   7時 40 161 4

  11時 42 167 6

<12日>

午前 3時 58 177 21

   7時 73 178 43

  11時 78 175 68

午後 3時 78 171 80

※単位:センチ、新潟市は中央区