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歴史民俗博物館、「正倉院文書」複製へネットで資金調達 3月末までに目標300万円

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歴史民俗博物館、「正倉院文書」複製へネットで資金調達 3月末までに目標300万円

 国立歴史民俗博物館(佐倉市)は、研究のため行っている約1300年前の奈良・平安時代の重要文書を収めた「正倉院文書」の複製のため、クラウドファンディング(インターネットを介した資金調達)を行うと発表した。今月半ばから3月末までの間に、1巻分の作業費となる300万円程度を集める計画。災害による文化財の消失などを防ぐ狙いがある。

 プロジェクトの代表をつとめる同博物館の仁藤敦史教授(57)によると、同博物館では約700巻に及ぶ「正倉院文書」の複製を35年前に開始。390巻が複製済だが、近年は国の財政状況の厳しさから博物館の予算削減が進み、ピークの10分の1程度となっており、原本が収められている奈良県の宮内庁施設への出張にも支障をきたし、作業が進まなくなっているという。

 同博物館と取引のある千葉銀行が、国内最大のクラウドファンディングサービス「Readyfor」を運営するREADYFOR(東京都)と業務提携し、同博物館のプロジェクトを仲介した。広く資金を募るため、資金を提供した一般の人に対し、目標額を達成した場合、同博物館で行う内覧会などに優先的に参加できる権利などを特典として提供することを検討している。

 仁藤教授は「東日本大震災のような大災害があれば、こうした貴重な記録が一挙に失われてしまう可能性もある」と強調。プロジェクト達成にむけ、賛同を呼びかけている。