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視覚障害者の事故防げ 三重県庁で桂福点さんが「駅で落ちない落語」披露

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視覚障害者の事故防げ 三重県庁で桂福点さんが「駅で落ちない落語」披露

 視覚障害者の駅ホームからの転落事故防止をテーマにした落語会が11日、県庁講堂で開かれた。中学生のころに視力を失った桂福点さんが創作落語「駅で落ちない落語」を披露。障害者と出会い接することから互いの理解が深まり、事故防止にもつながると訴え、約100人が耳を傾けた。

 福点さんは、落語の前にどのようにして事故が起こるのかを解説。さまざまな対策はあるが、駅によっては構造上対処が難しいことなどを指摘し、「危険に気づいた人が声を掛けることが大切」と話した。来場者に白杖を持ってもらい視覚障害者の歩き方や、誘導の仕方を説明した。

 創作落語は、福点さんの盲学校時代の後輩男性がホームからの転落事故で亡くなったのをきっかけに考えた。男性は音で車種を聞き分けるほどの鉄道マニアで「自分が事故に遭っても鉄道会社を責めないで」と話していたといい、明るく事故防止を考えられる内容にした。

 会場では手話通訳とプロジェクターを使った要約筆記も活用。後輩男性を主人公に、鉄道マニアの習性を大げさに表現する一方で、視覚障害者が街で出会う不便や心ない言葉も笑いを交えて演じた。鉄道会社が安全策を考えながらも予算や人員、駅の構造などさまざまな問題を抱えていることをコミカルに紹介。会場から笑い声が上がった。