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新聞記事をテーマに寸劇 女性劇作家がワークショップ 大阪

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新聞記事をテーマに寸劇 女性劇作家がワークショップ 大阪

 ■「社会や他人への関心高めてほしい」

 新聞のちょっと変わった楽しみ方を提案している女性がいる。劇団主宰者で劇作家の中嶋悠紀子さん(31)=東大阪市=だ。「劇読み!」と題し、「もしも記事の中に『自分』がいたら」と仮定して、新聞記事を寸劇に仕立てるワークショップを開いている。記事をひとごとではなく自分のこととして想像することで、社会や他人への関心を高めてほしい-。そんな思いを込めているという。 

 大阪市中央区の空堀地区にある昭和の建物を利用した複合施設の一室で昨年12月中旬、「劇読み!」が開かれた。

 参加者は仕事帰りの会社員ら5人。まず新聞1部からそれぞれが気になる記事を切り取り、関心をもった理由を説明。最後に共感が多かった記事をテーマに、寸劇に仕上げる。

 それぞれの役を決めた後はアドリブで展開。このときは、コンビニ業界の最前線を伝える記事をもとにし、疲れ気味の店員の前に突然現れたサンタクロースがプレゼントとして大人数のお客さんを連れてくる-という奇想天外なストーリーに仕上がった。

 中嶋さんは、昨年2月からこのワークショップを始めた。あらゆる事象を検索できるスマートフォンを持つようになってから、むしろ自分の世界が狭くなっていくような危機感を覚えたためだという。

 「検索を繰り返していると、自分の関心に応じた情報が勝手に上位になるし、フェイスブックやツイッターでつながるのは同じ関心を持つ人が多い。いつのまにか、知らない情報に触れる機会が減っているのではないかと気づいて怖くなった」と話す。

 そう感じた中嶋さんは、それまでとっていなかった新聞を購読。さまざまな情報が集められた新聞を読んでみると、気づくことが多かった。その経験から、ほかの人たちにも社会などへの関心を持つきっかけにしてもらおうと、ワークショップ開催を思い立ったという。

 ワークショップは、これまで7回開催し、高齢者介護に関わる問題や宅配業界の記事を取り上げ、寸劇にした。中嶋さんは、「ワークショップが、多角的なものの見方を知り、他人への思いやりが生まれるきっかけになればうれしい」と話している。

 次回は2月13日午後7時から同区谷町6の5の26、萌2階「コワーキングスペース往来」((電)06・6796・8834)で。参加費千円。(中井美樹)