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山岳遭難、昨年292件327人 最多に迫る バックカントリー要因 長野

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山岳遭難、昨年292件327人 最多に迫る バックカントリー要因 長野

 県警は、平成29年の山岳遭難発生状況(暫定値)をまとめた。遭難は前年比で20件増の292件、遭難者数が24人増の327人に達し、いずれも統計を取り始めた昭和29年以降、過去最多となった平成25年(300件)に次ぐ2番目の多さとなった。

 遭難の増加要因は、スキー場のゲレンデから出て自然の斜面をスキーやスノーボードで滑走する「バックカントリー」の普及だ。

 これによる遭難件数は前年比23件増の30件、遭難者数は30人増の44人だった。遭難件数だと4倍、遭難者数で3倍を超えており、全体を押し上げた形だ。

 県警山岳安全対策課は、注意喚起のポスターをスキー場周辺の宿泊施設に配るなどして対策を強化している。

 遭難による死者は、前年に比べ17人増の60人となり、平成以降では遭難件数などと同様、25年(65人)に次ぐ多さとなった。転落・滑落が27人で最も多かったが、前年比で9人減少。一方、病気が原因だったのは13人で10人増加した。中高齢の登山者が増加している中、健康や体調管理の重要さが増しているといえそうだ。

 一方、年末年始(29年12月29日~今年1月3日)の山岳遭難は、前年より6件少ない3件にとどまり、遭難者も3人減の6人だった。同課は「山岳区域の天候が悪く、稜線(りょうせん)に挑む登山者が少なかったためではないか」と指摘。このうち1件は、北アルプス白馬乗鞍岳でバックカントリーをしていた男女3人が道に迷ったが、無事救助された。