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眼鏡の人だけで作りました 鯖江の「めがね米」、人気じわり

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眼鏡の人だけで作りました 鯖江の「めがね米」、人気じわり

 コメの生産、精米、販売の全工程を、眼鏡を掛けた人だけが担う「めがね米」が話題を呼んでいる。コメは、国産眼鏡フレームで9割以上のシェアを誇る鯖江市産。関係者は、眼鏡と特産のコメで地元を盛り上げようと奮闘中だ。

 「地元密着のアイデアで福井のコメをPRしたかった」と話すのは、考案者の一人で福井精米社長の樋田光生さん(32)。「関わる人全員が眼鏡を掛けていたら面白いかも」。平成27年末、何げない会話から生まれたアイデアに樋田さんのレンズが光った。

 すぐさま、知り合いの農家のうち、眼鏡を掛けた鯖江市の棚池定善さん(73)に白羽の矢を立てた。かむほどに甘みが増す福井発祥の「コシヒカリ」を育てる棚池さん。めがね米に携わって以降、4つのフレームから、その日の気分で眼鏡を選ぶ愛好家になった。

 精米は樋田さんら9人が担当。眼鏡を掛けていない人はもちろん、コンタクトの人にもコメに触れさせない徹底ぶりだ。

 販売は東京のウェブ制作会社「mgn」代表の大串肇さん(39)が手掛ける。「めがね」のローマ字表記にちなんで会社名を決めた眼鏡好き。本業を生かしインターネット販売に力を入れる。

 めがね米は28年5月に鯖江市で開かれた眼鏡愛好者が集まるイベント「めがねフェス」に初登場。300グラム入りの袋には、かわいい丸眼鏡やクールなスクエア型など3兄弟をイメージしたイラストをあしらった。人々の目を引き、ネットで話題となった。

 眼鏡店から景品にしたいとの引き合いも多く、2キロ入りの「めがね米母」、5キロの「父」の販売も29年6月から始め、全国から注文が入る。10月に収穫した約2トンの新米はネット上で販売中だ。

 「おいしくて安心、安全なのは当たり前」とめがね米を収穫する棚池さん。「鯖江製の新しい老眼鏡も欲しいな」と汗を拭った。