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【映画深層】初笑いにもってこい「嘘八百」映画作りの苦悩も混じる虚実ない交ぜの世界

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【映画深層】
初笑いにもってこい「嘘八百」映画作りの苦悩も混じる虚実ない交ぜの世界

映画「嘘八百」の武正晴監督(藤井克郎撮影) 映画「嘘八百」の武正晴監督(藤井克郎撮影)

 そういえば、かつてお正月の映画館はいつも笑いに包まれていた。2018年の初笑いに持ってこいの作品が、公開中の「嘘八百」だろう。千利休の幻の茶器をめぐる虚実ない交ぜの駆け引きを描いた喜劇で、芸達者の出演陣によるだましだまされの絶妙なやりとりが楽しい。メガホンを取った武正晴(たけ・まさはる)監督(50)は「実はシナリオライターや映画監督などの苦悩が笑いの中に入っている」と打ち明ける。

ベテラン勢が「待っていた」

 「嘘八百」の舞台は、千利休のふるさと大阪・堺。この町にお宝を探しにやってきた古物商の則夫(中井貴一)は、立派な蔵のあるお屋敷に目を付ける。この家の主人らしき佐輔(さすけ)(佐々木蔵之介)から、古い木箱に入った利休直筆の譲り状を見せてもらった則夫は、幻の茶器があるはずと小躍りするが…。

 主役2人に加えて、寺田農(みのり)、近藤正臣、芦屋小雁(こがん)、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅(むが)、友近といった芸達者が丁々発止のやりとりを繰り広げる。嘘とまことが乱れ飛ぶ展開は、まさに喜劇のど真ん中といったところだが、「俳優さんたちが面白がってくれたことが一番よかった。寺田さんや近藤さん、芦屋さんらベテラン勢も、こういうのを待っていたんだよと乗ってやってくれましたからね」と武監督は満足そうに振り返る。

 堺出身の脚本家、今井雅子さんの企画に、話題を呼んだ「百円の恋」(2014年)の武監督と脚本の足立紳さんのコンビが加わって、じっくりと練り上げていった。それまで古美術や陶芸のことは全く知らなかったという武監督だが、陶芸家の生の声が書かれたエッセーなどを読み、イメージを膨らませた。

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