産経ニュース

【夢を追う】番外編 3人のその後、そしてこれから(3)獣医師・徳田竜之介さん(7月4日~7日掲載) ペットの地位向上に奮闘 熊本

地方 地方

記事詳細

更新

【夢を追う】
番外編 3人のその後、そしてこれから(3)獣医師・徳田竜之介さん(7月4日~7日掲載) ペットの地位向上に奮闘 熊本

年末年始も診察活動に奔走する獣医師の徳田竜之介さん(左) 年末年始も診察活動に奔走する獣医師の徳田竜之介さん(左)

 熊本市の獣医師、徳田竜之介さん(56)が経営する「竜之介動物病院」は年中無休、夜間の緊急診療にもスタッフが交代で対応する。「盆も正月もなく、病院に出ています。それがペットや飼い主の安心につながるのならOKです」と笑う。

 動物病院に併設するペットホテルは年末年始、予約で一杯になる。「安心感があるのでしょう。預かっている間に健康診断もするのが人気なようです」

 徳田さんは平成28年4月の熊本地震の発生直後、病院施設をペット同伴避難所として開放した。「人を助けるなら、動物も一緒に助けなければいけない」との考えからだった。

 社会貢献支援財団(会長、安倍昭恵・首相夫人)の社会貢献者表彰に選ばれ、今年11月27日には東京都内で表彰式に出席した。

 「ペットとの同伴避難が、人々の役に立つと認められた意義は大きい。同伴避難が広く社会に認められていく第一歩になると期待しています」

 11月に取り組んだ野良猫の不妊手術でも、うれしい反響があった。行政の広報誌などを見た住民から、野良猫の情報が集まったのだ。「行政と住民が一体となって、犬や猫の殺処分ゼロを目指し始めた」。そう手応えを感じたという。

 新年は、インドネシア・バリ島での狂犬病撲滅支援活動にも、力を入れる。

 熊本県とバリ州が国際交流促進の覚え書きを結んだことがきっかけだという。

 「日本は狂犬病予防法で予防注射を義務づけ、60年間感染が確認されていない。これは奇跡的なことです。同じ島国のインドネシアで、日本の取り組みを根付かせたい」

 「新年は戌年。多くの人に一度、犬を飼ってほしい。動物の飼育でコミュニケーションが生まれ、社会も丸くなる」。ペットの地位を、社会の一員へ高めようと奮闘する日々は続く。(南九州支局 谷田智恒)