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フリーペーパーで全国の人とつながって 大阪市の専門店オープン2年

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フリーペーパーで全国の人とつながって 大阪市の専門店オープン2年

 梅田スカイビルに近い民家や工場が立ち並ぶ一角に、全国各地のフリーペーパーを集めた専門店がある。木曜の夜にだけひっそりと開店する店の名は「はちみつとフリーペーパーのお店 はっち」(大阪市北区中津)。全国各地のフリーペーパー130点以上を集めており、これほどの規模のフリーペーパー専門店は全国でも珍しいという。オープンして2年がたつが、発行者や読者らの憩いの場になっている。

 同店はアーティストの支援を目的とする一般社団法人「ワオンプロジェクト」(田中冬一郎代表理事)の活動の一環で、メンバーで書道家の田面遙華さん(46)、デザイナーの松本真紀さん(25)、会社員の守田あゆみさん(43)が店番をしている。

 黄色の明かりが照らす約4坪の狭い店内には、手書きのような簡単なものから写真や文章を満載した無料とは思えない豪華なものまで、全国のフリーペーパーが所狭しと並び、自由に持ち帰ることができるという。

 たとえば、ファッションや東京の街などと絡めて東大女子を分析する「ビスケット」やお坊さんの日常生活や恋愛事情などを紹介する「フリースタイルな僧侶たち」、また「銭湯」や「屋上」「漬物」などワンテーマに特化したシリーズのほか、「信じちゃ、ダメ」と前置きした“でたらめ”ばかりの「妄想星占い」といった風変わりなものまであり、個性が光る。

 過去にメンバーがフリーペーパーを発行していた際にも置き場所探しに苦労した経験から、常設の設置店の必要性を感じていたという。実際に全国からの問い合わせは多く、開店当初は約40点を扱う程度だったが、2年で3倍以上に増えたと田面さんは話す。

 発行者の思いを伝えるトークショーを開いたり、作り方や魅力を発信する出張ワークショップも手がけたりするなど内容は多彩。

 フリーペーパーの魅力について、松本さんは「人の頭の中をのぞけるようなおもしろさがある」といい、守田さんは「無駄なことを全力で調べて書いている人もいて、その熱意に驚かされたり笑わされたり」とコメント。田面さんは「大阪に居ながらフリーペーパーを通じて、全国の人とつながることができるはっちへ遊びに来て」としている。

 開店時間は毎週木曜午後8~11時。来年は1月11日から。問い合わせは田面さん(電)090・1446・5394。