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沖縄戦、伝え続ける 広島経済大生が証言収録のDVD制作

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沖縄戦、伝え続ける 広島経済大生が証言収録のDVD制作

 太平洋戦争末期の沖縄戦で、看護要員として動員された「白梅学徒隊」の記録を残そうと、広島経済大(広島市安佐南区)の学生が生存者の証言を収録したDVD「沖縄戦 戦跡を辿る」を制作した。日米開戦から76年を迎え、沖縄県内の中学や高校に順次寄贈していく。

 「ちぎれた手足を、米軍の目を避けて夜な夜な捨てに行った」-。住民を巻き込む激しい地上戦となった沖縄戦で、22人が犠牲になった白梅学徒隊の元隊員、中山きくさん(89)が、負傷兵の救護に当たった沖縄本島南部の野戦病院跡などを訪れ、当時の悲惨な状況や平和への思いを語る様子が収められている。

 沖縄で戦争体験の聞き取り活動を続けている岡本貞雄教授(宗教学)のゼミ生が発案し、平成27年2月に撮影。学生たちは砲弾が飛び交う中を逃げ惑った中山さんの思いを少しでも追体験しようと、3日間かけて約50キロを徒歩で巡り、水と健康食品「カロリーメイト」だけで過ごした。

 参加した学生が卒業した後も後輩が編集を続け、約2時間40分にまとめた。

 ゼミ長を務める4年の渡辺優気さん(22)は「若い世代が沖縄で起きた事実に触れるきっかけになれば」と願う。

 中山さんは「戦争のことを伝えようとしてくれていることに感謝している」と話している。