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カズオ・イシグロ氏、長崎へ礼状 「特別な気持ち」したため

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カズオ・イシグロ氏、長崎へ礼状 「特別な気持ち」したため

カズオ・イシグロ氏から長崎市の田上富久市長に届いた手紙 カズオ・イシグロ氏から長崎市の田上富久市長に届いた手紙

 長崎市と長崎県は27日、地元出身の英国人作家、カズオ・イシグロ氏にノーベル文学賞決定を祝うメッセージを送り、授賞式前の11月下旬に本人直筆のサインが入った礼状が届いたと明らかにした。礼状は英語で「『長崎』と聞くだけで、いまだに特別な気持ちに包まれる」「長崎は常に私の一部であり続ける」としたためられていた。

 田上富久市長は10月10日付で送った手紙に、長編小説「遠い山なみの光」が原爆からの復興途上にある長崎を舞台にしていることを「誇らしく思う」と記した。さらに「市にお越しを。平和を後押しする力にもつながる」と呼び掛けた。イシグロ氏は礼状に「英国で育った私にとって記憶の中の『日本』は、まさしく長崎。市民に喜んでいただけたことを大変うれしく思う」と応じた。

 中村法道知事への返信にも「長崎での子供の頃の記憶は、小説家としてのキャリアの基礎となっている」とつづった。

 田上氏は27日の記者会見で「長崎を大切にされていると感じた。やりとりは続くと思う」と語った。中村氏は「返事をもらえると思わなかった。感動した」と述べた。市、県とも、礼状の一般公開やイシグロ氏の表彰を検討しているという。

 イシグロ氏は昭和29年11月、長崎市生まれ。両親とともに5歳で渡英した。