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災害時に「動く薬局」 鈴鹿医科大に調剤設備搭載車

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災害時に「動く薬局」 鈴鹿医科大に調剤設備搭載車

 災害現場での医療活動に必要な医薬品を調剤する設備を搭載した自動車「モバイルファーマシー」を三重県内で運用するため、県薬剤師会と鈴鹿医療科学大学は20日、覚書を交わした。同大を拠点に学生だけでなく地域の薬剤師らの研修などに活用し、災害発生時には「動く薬局」として被災地に派遣する。同車の配備は全国で7例目、大学では初めて。

 モバイルファーマシーは東日本大震災を教訓に宮城県薬剤師会が開発した。無菌調剤設備を含む各種調剤機器や衛星電話などを備えた車両で、今回の導入経費約1400万円のうち県が700万円を補助した。

 この日、同大白子キャンパス(鈴鹿市南玉垣町)で調印式を行い、運用がスタート。今後、モバイルファーマシーを使った学内での災害医療教育、地域の在宅医療研修などに取り組む。大規模災害発生時には、県内に限らず被災地に薬剤師とモバイルファーマシーを派遣する。

 県薬剤師会の西井政彦会長は「南海トラフ地震など差し迫った脅威に備える必要がある」と指摘。同会は阪神大震災(平成7年)以降、被災地に延べ100人以上を派遣しており、そのノウハウを生かしたいと話した。

 同大の豊田長康学長は「学生の教育にも資する車だ。医療関係者はいざというとき、被災地に赴くものだという心構えを伝えることもできる」と話した。