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豪快ジビエ丼が食べたい 福井・池田町の「酔虎 夢」、関西からも客

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豪快ジビエ丼が食べたい 福井・池田町の「酔虎 夢」、関西からも客

 イノシシの焼き肉や、シカのソースカツ-。池田町のジビエ料理店「酔虎 夢」には、豪快に具をのせた丼が味わえると聞きつけた客が関西や中部地方から訪れている。店主の粕谷典生さん(61)が「地元の山の幸をてんこ盛りにして、お客さんに食べさせたい」と、1人で店を切り盛りする。

 福井市中心部から車で約1時間、曲がりくねった山道の先にロッジ風の店が現れた。福井市内で27年間、割烹店を経営していた粕谷さんは、客の紹介で平成14年に別荘を建設。自然豊かな町が気に入り、7年前に店をオープンした。

 いろりやまきストーブがある店内で、ランチには看板メニューの丼を提供。特製のたれに漬け込んだイノシシ肉は、やわらかく濃厚な味だ。

 ジビエのほか、割烹店時代から作り続ける得意の卵焼き、山菜など季節に合わせた天ぷらをふんだんに盛り付ける。営業するのは土日祝日のみだが、予約が入れば平日にも店を開け、クマのすき焼きやシカのたたき、マムシの白焼きなども用意する。

 イノシシは自らわなを仕掛け、毎年10~20頭を捕まえる。「山の神様からの贈り物」という粕谷さんは、地元観光施設のイベントで、イノシシの解体方法を指導したことも。参加者とともに、イノシシの皮をはぎ、部位ごとにばらして鍋を作った。参加者は女性が多く「命をいただくありがたさが分かった」と話し、食べ物の大切さを感じていたという。

 過疎化が進む人口約2600人の池田町にはコンビニがなく、信号機も2つだけ。「近所のおばさんが野菜をくれたり、朝起きると猟師仲間がぽんとシカを家の前に置いていったり。田舎ならではの人との交流が魅力」と粕谷さん。「もうからなくても、店がきっかけで大好きな池田が活気づけばうれしい」と笑顔で話した。