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バーで被爆証言会140回 冨恵さんらに広島市民賞

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バーで被爆証言会140回 冨恵さんらに広島市民賞

 広島市中区のバーで11年間、約140回にわたり被爆証言会を開き続け、7月に37歳で亡くなった冨恵(とみえ)洋次郎さんら2個人と2団体に、広島市が19日、市民賞を授与した。冨恵さんの父、浦郎(うらお)さんは「何もかも一生懸命やる子だった」と振り返り、「まだいろいろやりたいことがあったと思うが、残念です」と述べた。

 冨恵さんは被爆3世。平成18年2月から毎月6日に経営するバーで被爆証言会を開催。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の坪井直(すなお)代表委員らが被爆体験を語り、歓楽街で被爆体験を伝えるという斬新な取り組みが反響を呼んだ。

 他の受賞者は、個人では近距離被爆生存者の医学的研究や入市被爆者の白血病研究などを長年続けてきた広島大名誉教授、鎌田七男さん(80)=西区。

 団体では、今年夏の甲子園大会で準優勝した広陵高校硬式野球部=安佐南区=と、昭和51年の創設以来400回以上、動植物の観察学習を続けている市みどりの少年団=安佐北区。

 賞は、市民に夢や希望を与えた個人・団体を対象に贈呈している。授与式は市役所であり、浦郎さんや鎌田さんらが出席。松井一実市長から表彰状と記念品が贈られた。