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原爆の悲惨さ、絵で表現 広島の高校生が被爆者証言聞き制作

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原爆の悲惨さ、絵で表現 広島の高校生が被爆者証言聞き制作

 広島市立基町高校(広島市中区)の生徒たちが、被爆者の証言を聞きながら描いた「原爆の絵」の展示会が17日、同市中区の広島国際会議場で始まった。72年前の想像を超える惨状を約1年かけて再現した生徒たちは「原爆の怖ろしさや被爆者の平和への願いが伝わってほしい」と話している。

 真っ赤な炎の中で助けを求める少女、避難先で子供を抱いたまま息絶えた母親…。国際会議場地下1階の展示会場では、原爆投下後の悲惨な場面を描いた油彩画35点が紹介されている。

 基町高創造表現コースの生徒が被爆者の見た光景を直接聞き取り、絵で表現する取り組みは、被爆体験の継承を目指して平成19年度に始まった。被爆者から繰り返し話を聞き、自ら資料を調べるなど試行錯誤を重ねながら制作。これまでに完成した116点はすべて原爆資料館(中区)に寄贈され、展示会ではその一部を公開している。

 顔に大やけどを負って介抱される子供を描いた2年生の奥野天葵(てんき)さん(17)は、何度も証言を聞いて描き直した。「絵は状況や思いをわかりやすく伝えられる。少しでも悲惨な過去に思いをはせてほしい」。多くの被爆者が避難したグラウンドの惨状を描いた2年の和田はるなさん(16)は「原爆や戦争は自分には関係のない過去のことだ思っていたが、被爆者は今の私たちと同じような日常を突然奪われたことを知った。その怖さを感じとってほしい」と訴えた。

 展示会は27日まで。入場無料。