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近江牛輸出へ弾み 地理的表示保護制度に登録

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近江牛輸出へ弾み 地理的表示保護制度に登録

 日本最古の和牛銘柄とされる県の特産品「近江牛」が15日、地域特有の農産物や食品を国がブランドとして保護する「地理的表示保護制度」に登録された。県内での登録は近江牛が初めて。近江牛の名称の知的財産権が国際的に保護されることになり、近年力を入れている輸出に大きな弾みとなりそうだ。

 同制度は平成27年に登録を開始。特定の場所で25年以上生産され、産地名などを含む農林水産品や食品を生産者団体などの申請に基づいて地域ブランドとして登録。これまで「神戸ビーフ」や「夕張メロン」など48品目が登録されており、今回近江牛など10品目が追加された。

 近江牛は江戸時代から大名らが食べていたとの記録が残り、日本最古の和牛銘柄とされる。豊潤な香りと口溶けの良い脂が特徴で、牛肉のおいしさに関わる「オレイン酸」を多く含んでいる。

 今回の登録では、黒毛和種▽県内で最も長く飼育され、最終飼育地となること▽飼料は稲わらが中心-であることを近江牛とし、保護の対象となる。

 県畜産課によると、現在県内には84の飼養農場があり、昨年度は約6600頭が出荷された。

 アジアを中心に日本の農林水産品への関心が高まるなか、近江牛も新たな成長戦略として海外展開を強化。22年度から海外展開を始め、28年度は約350頭をシンガポールやタイなどに輸出した。地理的表示保護制度は100カ国以上が採用しており、外国でのブランド展開が容易になるとして、今後の販路拡大に期待がかかるという。

 15日は生産者を代表して、県畜産振興協会の正田忠一会長(79)が三日月大造知事に登録を報告。正田会長は「今後も産地間競争をしながら、安心安全で高品質な牛肉を世界に発信していきたい」と抱負を述べた。