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浄土寺で“広島の美味”披露 県、食の魅力PRイベント

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浄土寺で“広島の美味”披露 県、食の魅力PRイベント

 フランスを代表する料理人に、広島の食の魅力を地元関係者らと協力して引き出してもらうイベントが、尾道市などで開かれた。主催した県は来年度以降、美術館や神社仏閣などに「期間限定レストラン」を開設する事業を検討。尾道市東久保町の古刹(こさつ)、浄土寺では今回、そのプレイベントと位置付け「和仏邂逅(かいこう)」と題した食事会が催された。

 招かれた料理人は、ミシュランガイドで二つ星を獲得した仏北部のレストラン「ラ・グルヌイエール」のオーナーシェフで、若手の注目株として世界的にも知られるアレクサンドル・ゴチエさん(38)。県の「ひろしまシェフ・コンクール」で、優秀者の特典として資金援助込みで斡旋(あっせん)している修業先でもあり、県の依頼に応えて今回来訪した。

 広島市南区本浦町の料亭「半べえ」では、ゴチエシェフや弟子として修業中の第1回コンクール優秀者、小竹隼也さん(27)らによる調理のデモンストレーションとパネルディスカッションがあり、県内などから参加した料理人や食材生産者らと意見交換した。

 さらに「期間限定レストラン」のプレイベントは、聖徳太子の開創と伝えられる浄土寺を舞台に開催。ゴチエシェフの指揮で、県内をはじめとするシェフや料理人20人以上が寺の台所にあたる「庫裏(くり)」で腕を振るい、フレンチと和食を組み合わせたコース料理を仕上げた。

 客殿で料理を味わったのは、広島の食の魅力を発信してもらえる人材として招待されたグルメ情報誌の編集者や飲食、旅行業界の関係者約20人。湯崎英彦知事とテーブルを囲み、生口島(尾道市瀬戸田町)のレモン、大崎上島(大崎上島町)のカキ、宮島(廿日市市)の蜂蜜など、県内産の食材をふんだんに使った美食に舌鼓を打った。

 フリー編集者の神吉佳奈子さんは「レモンをはじめ広島の食材の魅力が、さまざまな使い方で引き出されていた。一皿ごとに、その料理を創り上げるストーリーが思い浮かんでワクワクした」と称賛。

 ベルギーとの国境に近い仏北部の小さな村にレストラン目当ての客を海外からも集めているゴチエシェフは「広島が育んできた食材や文化に、ふるさとと同じ光と穏やかさを感じた。それが生み出す料理には、多くの人を魅了する可能性がある」と話した。