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熊本市議会が大西市長の減給案可決 「不当要求」の市議に辞職勧告

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熊本市議会が大西市長の減給案可決 「不当要求」の市議に辞職勧告

熊本市議会終了後に記者会見した大西一史市長 熊本市議会終了後に記者会見した大西一史市長

 熊本市議会は12日、自身が代表を務める漁協への不適正支出を市にさせたとして、北口和皇(かずこ)市議(59)に対する辞職勧告決議案を可決した。外部監査で「北口市議の働きかけに職員が迎合した」と認定された責任を取り、大西一史市長らの減給条例案も可決した。北口氏は、体調不良を理由に議会を欠席した。

 北口氏については、市職員へのパワハラや、不当要求を繰り返し市の業務を妨害したとして、市議会が平成27年11月と28年12月に辞職勧告を決議した。熊本市の付属機関である市政治倫理審査会も28年10月、辞職を勧告した。いずれも法的拘束力はない。

 市議会は調査特別委を設けており、北口氏が辞職に応じない場合、兼業を禁止する地方自治法に抵触しないか追及する。

 11月に公表された市の外部監査は、24~27年度に漁協に対し、北口氏の強い働きかけを認定した。外来魚捕獲事業などの支出計約510万円を不適正としたほか、漁協の業務請負が違法の恐れがあると指摘した。これに対し北口氏は、市議会特別委で「不当要求はしていない」と反論した。

 市は漁協に計約122万円の返還を請求した。責任を取って来年1月から3カ月、大西市長を減給20%、当時の責任者だった多野春光副市長を減給10%とする条例案を提案した。

 大西氏は議会終了後の記者会見で「多選議員の働きかけや要求を、市職員がのむ悪しき慣習があった。行政がゆがめられた事実を重く受け止め、市政トップとして責任を明確にした。一掃するには、強い覚悟と息の長い取り組みが必要だ」と述べ、不当要求対応マニュアルを策定する方針を示した。市は北口氏の農業委員など3つの役職の解職を進める手続きにも入った。

 この日の市議会では、乳児連れで議場入りした緒方夕佳市議(42)に対し、議長名で厳重注意した。