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「水俣病を分かって」熊本で胎児性患者が訴え

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「水俣病を分かって」熊本で胎児性患者が訴え

講演する加賀田清子さん(中) 講演する加賀田清子さん(中)

 胎児性水俣病患者の加賀田清子さん(62)=熊本県水俣市=がこのほど、患者がたどったこれまでの人生や現状の暮らしぶりを知ってほしいと、熊本市内で講演した。「最近も、病気がうつるからそばに寄らない方がいいと言われた。悔しい。水俣病のことを分かってほしい」と言葉を振り絞った。

 講演会は、熊本市で開かれた「水俣病展2017」の会場で行われた。約100人が参加した。

 加賀田さんは30歳を過ぎて、歩くのが難しくなり、車いす生活を余儀なくされたという。壇上のスクリーンには、幼い頃、カメラに向かってポーズを取る姿や、成人を迎えたときの着物姿の写真が映され、「この頃は歩けていました」と語った。今は日々、体の痛みの変化と闘っていることを伝えると、会場の参加者はうなずきながら耳を傾けていた。

 加賀田さんは平成26年、患者が自立して生活するケアホーム「おるげ・のあ」に入所した。子供に自分の生い立ちを語る講演活動もしている。熊本市東区の公務員、城健太さん(25)は「いまだに差別や偏見があることが印象的だった。知ることが大事だと思う」と真剣な表情だった。